交通系ICカードにチャージをしたら経費になる?!
2018.5.1
manaca(マナカ)やTOICA(トイカ)などの交通系ICカードは、
電車やバスに乗るときだけでなく、買い物などでも使える便利なものですので、
仕事で使っている方も多いと思います。
このICカードに関する支払いをどのように処理されていますか?
(掲載当時の法令等に基づくものであり、ご覧いただいたときには取り扱いが異なっていることがありますのでご了承ください。申告や実行等の際は、必ず税理士又は税務署にご相談下さいますようお願い致します。)
チャージしただけでは経費にできない
ICカードにチャージ(入金)したときにもらった領収書で『旅費交通費』として経費処
理しているケースがあると思いますが、この処理は正しくありません。
チャージそのものは実際に費用として支出したわけではなく、言ってみれば「ICカードという財布にお金を移しただけ」のことだからです。
どのように処理するか?
チャージしたときは仮払金、実際に使用したときに費用、が原則
<例>
現金1万円をチャージした
(借方) 仮払金 10,000円 (貸方) 現金 10,000円
仕事で名古屋駅から岐阜駅を電車で往復した(1,100円)
(借方) 旅費交通費 1,100円 (貸方) 仮払金 1,100円
※使用の都度精算するのは手間もかかるため、「旅費精算書」をエクセル等で作成し
て、一定期間(月1回や週1回など)ごとに精算するという方法が便利です。
また、旅費精算書があれば、一行で会計データ入力も可能です。
<例> 旅費精算書に記載された5月中の電車代が合計で15,000円の場合
(借方) 旅費交通費 15,000円 (貸方) 仮払金 15,000円
(摘要欄) 5月分電車代
~旅費精算書に記載する主な項目~
・日付 ・訪問先 ・乗車駅 ・降車駅 ・金額 など
駅などで利用履歴を印字できる場合は、利用履歴(必要に応じて拡大コピーして)に
必要事項を追記することで、精算書代わりに使うのも一つの方法だと考えます。
注意事項
①『仮払金』→『経費』という処理は手間がかかりますので、ICカードは個人で所有・
チャージし、仕事で使用した分だけを経費として会社に請求する方法が良いと考えます
(チャージ時の経費計上を防ぐため、チャージ時の領収書はもらわないようにしま
す)。
②会社のお金でチャージをする場合には、チャージをした時の領収書で経費に計上し、
さらに実際に使用した時の利用明細書で経費に計上すること(経費の二重計上)がない
よう、十分に注意します。
③電子マネーとして買い物などにも使えますが、あとの手間を考えると交通費以外には使
わないようにするのが良いと考えます(もし使うのであれば、必ず利用明細書を取って
おくようにします)。
④交通費の支払い専用ということで、チャージ時に旅費交通費として経費計上するのであ
れば、期末に未使用分を仮払金に振り替える必要があります(未使用分は経費にならな
い)。
⑤デポジット(保証金)は将来返金される性格のものですので、支払い時に経費にはでき
ません(保証金、預け金などの資産として計上します)。
このホームページの中に、『どんぶり勘定の恐ろしさ』という動画がありますので、ご覧ください!
⇒ 動画『どんぶり勘定の恐ろしさ』
お気軽にお問合せください
営業時間:9:00〜12:00 / 13:00〜17:00
休業日:土曜・日曜・祝日
サービス対応エリア
可児市、美濃加茂市、多治見市、岐阜市、名古屋市など岐阜県、愛知県が主な地域となっておりますが、日本全国対応可能です。