30万円から40万円へ!
少額減価償却資産の特例が拡充されました
                          

                  2026.7.31

事業で使用するパソコンや機械、工具、備品などを購入した場合、原則として、購入した年に全額を経費にすることはできません。固定資産として計上し、法律で定められた年数にわたり経費にしていく「減価償却」を行います。
ただし、中小企業者等については、一定金額未満の資産を購入して事業に使用した場合、その全額を使用を開始した年度の経費にできる特例があります。

 

【1】少額減価償却資産の特例とは?
 青色申告をしている中小企業者等が、一定金額未満の減価償却資産を取得し、事業に使用した場合に、その取得価額の全額を経費にできる制度です。
 パソコン、事務机、工具、機械、ソフトウェアなどのほか、中古資産も対象となります。
 ただし、この特例を利用できる取得価額の合計額は、1年間で300万円までです。

 

【2】令和8年4月から40万円に
 
令和8年度税制改正により、令和841日以後に取得等をする資産について、対象となる金額が次のように引き上げられました。
  
30万円未満  40万円未満
 
例えば、35万円のパソコンは、これまでは減価償却が必要でしたが、改正後は、要件を満たせば35万円全額を事業に使用した年度の経費にできます。
 なお、年間300万円の上限額は変わりません。
 また、対象となる法人の従業員数の要件は、500人以下から400人以下に変更されました。適用期限は3年間延長され、令和11331日までとなっています。

 

【3】税込金額か税抜金額か
 
40万円未満かどうかは、採用している消費税の経理方法によって判断します。
  
税抜経理の場合……消費税を除いた金額
  
税込経理の場合……消費税を含めた金額
 例えば、418,000円(本体価格380,000円、消費税38,000円)のパソコンの場合、税抜経理では380,000円のため対象となりますが、税込経理では418,000円となるため対象になりません。
 
自社の経理処理が税抜か税込か今一度確認しておきましょう。


【4】対象者・手続き
 
対象者は青色申告をしている中小企業者等とされていて、法人・個人事業者のいずれも適用することができます。また、法人税や所得税の申告の際、書類の添付や所定の記載が必要とされています。

 

 【5】事業に必要な設備投資なのかどうか
 
この特例を利用すると、購入金額の全額を経費にできるため、その年度の法人税や所得税などを抑えることができます。
 ただし、減らせる税金は購入金額の一部にすぎません。「節税になるから」と不要なものを購入すれば、税金以上に手元のお金を減らすことになります。
 
設備投資については、事業に本当に必要か、利益に貢献するか、資金繰りに無理がないかを検討したうえで行い、この制度を上手に活用したいものです。

 

 

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